JISZ7252・Z7253の改訂について
いよいよGHS・SDS関連JISの改訂が目前ですね。以下のサイト日本産業標準調査会:産業標準化とJIS-意見受付公告(JIS)で意見受付をしています。
主な改訂ポイントは以下です。
【概要】
・切替猶予期間は公示後5年間
後述しますが、今回は第2項の見直しが必要なのでSDS改訂の手間がとにかくかかります。5年間というのはサプライチェーンの末端まで行き渡るまでの時間ですので、上流事業者においてはもっと早く、改訂版のSDSを要求されることが想定されます。
【JIS Z7252関連-国連GHS文書の改訂に合わせたアップデートが中心-】
・加圧下化学品の追加
・爆発物・可燃性ガス・鈍性化爆発物(爆発物の定義の部分)判定論理の見直し
このあたりは、既存の分類済み物質の区分の変更があり得ますので、該当する場合は見直しておくと良さそうです。
・皮膚腐食性/刺激性におけるin vitro /ex vivo 試験の追加
他にも試験方法の追加等がありますがそれはこれから分類を行う際に試験機関と議論すれば良いことで、既存のSDSの改訂とはいったん切り離しておきましょう。
【JIS Z7253関連-危険有害性情報と注意書きの大幅変更-】
・文書タイトル「GHSに基づく化学品の危険有害性の情報伝達方法」に変更
・危険有害性情報と注意書きの大幅変更
・注意書きの柔軟化
柔軟化と言っても緩和ではなく、むしろ限られたスペースで必要なことを確実に伝えるための工夫を化学品の供給者に求めるもので、その意味で注意書きの文言を変更してよいという趣旨です。今までであれば機械的にPコードから当てはめればよかった注意書きについて、内容と自社製品の特長を理解したうえで適切にしなさい、という意味です。これは実務上落とし込むのはなかなか難しいかも。それを化学物質管理者(安衛法)の責任のもと行うという趣旨かもしれませんね。
いずれにしても、発行済みSDSの多くが第2項を中心に修正が必要になります。
8/9締切の意見を受けて必要な修正が行われることがありますので、公示後に内容を確認します。
その頃には各地で改訂ポイントの説明会が開催されると思いますので皆様お楽しみに!