化審法における化学物質の整理-化審法運用通知より-

化審法における化学物質の範囲を整理しました。実際の判断に迷う場合は、運用通知原文に当たって確認してください。

なお、化審法運用通知は2026年4月1日に改定予定です。改訂運用通知対応版はこちらから参照ください。

新規化学物質ではないもの(法第6条)≒感覚的に「既存化学物質と思っているもの
  • 第2条第6項各号に規定するもの
    • 製造・輸入が届け出され、名称が公表された新規化学物質
    • 低生産量新規・少量新規の特例を申し出た新規化学物質
    • 第一種特定化学物質・第二種特定化学物質・優先評価化学物質
    • 上記以外の「既存化学物質名簿」に記載されている化学物質・名称が公示された化学物質
    • 旧第二種監視化学物質・旧第三種監視化学物質
新規化学物質(法第6条)
  • 上記以外の化学物質(法第2条6号)
新規化学物質であっても新規化学物質として取り扱わない化学物質(平成30年12月1日改正運用通知)
  • 既存化学物質及び/又は以下の化学物質から成る混合物(2-1(1)①)
    • 少量新規化学物質・低生産量新規化学物質として特例申出がされ、その手続きに基づいて製造・輸入される化学物質(2-1(1)①ロ・ニ)
    • 新規化学物質として判定通知を受け製造・輸入される化学物質(2-1(1)①ハ・ニ)
  • 1%未満の不純物※(2-1(1)②)
    ※不純物…目的とする成分以外の未反応原料、反応触媒、指示薬、意図した反応とは異なる反応により生成した副生成物等
  • 既存化学物質等のみで構成される分子間化合物、包摂化合物、水和物(結晶水を含む)(2-1(1)③)
  • (2-1(1)④)
  • オニウム塩であって、その対イオンが既存化学物質等の構成部分となっている場合(2-1(1)⑤)
  • 酸または塩基であって、アニオン又はカチオンが既存化学物質等の付加塩(金属塩を除く)又はオニウム塩の構成部分となっている場合(2-1(1)⑥)
  • 既存化学物質等である塩から構成される複塩(2-1(2)①ハ)
  • 既存化学物質等である無機化合物を単量体とする無機高分子化合物(2-1(2)①二)
  • 既存化学物質等である金属塩から構成される混合金属塩(2-1(2)②ハ)
  • 有機高分子化合物で、既存化学物質等である高分子化合物から構成されるブロック重合物(2-1(2)③ハ)
  • 有機高分子化合物で、幹ポリマー及び枝ポリマーが既存化学物質等であるグラフト重合物(2-1(2)③ニ)
  • 有機高分子化合物で、重量割合が1%未満の単量体を含む化合物で、99%を超える単量体等から得られる有機高分子化合物が既存化学物質である場合※ポリマールールA※(2-1(2)③ホ)
    ※ポリマールールA:少量新規・低生産量新規の特例申出、低懸念ポリマー申請は除く
  • 有機高分子化合物で、重量割合が2%未満の単量体※単量体ルールB※を含む化合物で、98%を超える単量体等から得られる有機高分子化合物が既存化学物質等※ポリマールールB※(である場合(2-1(2)③ホ)
    ※単量体ルールB:既存化学物質等で、第一種・第二種特定化学物質及び構造の中にそれらの構造を有さないもの
    ※ポリマールールB:少量新規・低生産量新規の特例申出、低懸念ポリマー申請は除く
  • 有機高分子化合物で、重量割合が10%未満の単量体※単量体ルールC※を含む化合物で、90%を超える単量体等から得られる有機高分子化合物が既存化学物質等※ポリマールールC※(である場合(2-1(2)③ヘ)
    ※単量体ルールC:既存化学物質等で、第一種・第二種特定化学物質及び構造の中にそれらの構造を有さない単量体は各2%まで、
    上記以外の単量体は各1%まで
    ただしナトリウム・マグネシウム・カリウムまたはカルシウム以外の金属を含まないこと
    かつ有機高分子化合物の基本骨格に陽イオン性を生じさせないこと、
    かつヒ素またはセレンを含まないこと、
    かつ有機高分子化合物の化学構造中に炭素間二重結合、炭素間三重結合、炭素窒素間二重結合、炭素窒素間三重結合、アジリジル基、アミノ基、エポキシ基、スルホン酸基、ヒドラジノ基、フェノール性水酸基またはフルオロ基を生じさせないこと
    ※ポリマールールC:少量新規・低生産量新規の特例申出は除く
  • 数平均分子量が10,000以上である高分子化合物で、重量割合が10%未満の単量体※単量体ルールD※を含む化合物で、90%を超える単量体等から得られる有機高分子化合物が既存化学物質等※ポリマールールD※(である場合(2-1(2)③ト)
    ※単量体ルールD:各単量体は既存化学物質等で、第一種・第二種特定化学物質及び構造の中にそれらの構造を有さない単量体は各2%まで、
    上記以外の単量体は各1%まで
    ただしナトリウム・マグネシウム・カリウムまたはカルシウム以外の金属を含まないこと
    かつ有機高分子化合物の基本骨格に陽イオン性を生じさせないこと、
    かつヒ素またはセレンを含まないこと
    ※ポリマールールD:少量新規・低生産量新規の特例申出は除く
既存化学物質として扱う物質
  • 既存化学物質である酸化物等から構成されていると考えることができる固溶体や複合酸化物(それらを構成している酸化物等の混合物として取り扱う)(2-1(2)①ロ)
  • 有機高分子化合物で、合計の重量割合が1%未満の開始剤及び/又は連鎖移動剤を含む化合物で、それらが名称に含まれない化合物が既存化学物質である場合(2-1(2)③ロ)
新規化学物質であっても新規化学物質の届け出を必要としない(運用通知)
  • 試験研究(自ら試験研究のために製造または輸入する場合に限らない)(2-3)
  • 試薬(製造形態・荷姿等によって判断される)(2-4)
  • 他法令で規制される化学物質及びその素材(2-7)
    • 食品衛生法で規定する食品、添加物、容器包装、おもちゃ、洗浄剤(法第57条第1項第1号)
    • 農薬取締法で規定する農薬(法第57条第1項第2号)
    • 肥料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律で規定する普通肥料(法第57条第1項第3号)
    • 医療の安全性の確保及び品質の改善に関する法律で規定する(法第57条第1項第4号)
    • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律で規定する医薬品(動物用医薬品も含む)、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品(法第57条第1項第5号)
その他
  • 元素や天然物は対象外(法第2条)
  • 人為的に反応を起こさせることによらない化合物は対象外(運用通知
  • 放射性物質、毒劇法の特定毒物、覚醒剤取締法の覚醒剤及び覚醒剤原料、麻薬取締法の麻薬(麻薬とみなされる者を含む)は化審法対象外(法第2条)

参考URL

以下の参考URLから令和8年4月施行分と令和9年4月施行分の運用通知を見ることができます。

化審法|厚生労働省